- おやじ
- I
おやじ【同じ】〔上代語〕形容詞「おなじ」に同じ。
「人言の繁きによりてまを薦(ゴモ)の~・じ枕は我(ワ)はまかじやも/万葉 3464」
〔(1)連体修飾語としては「おやじき」ではなく, 「おやじ」の形が用いられた。 (2)上代では「おやじ」と同義の語に「おなじ」があり, いずれが当時普通に用いられたか明らかでない〕IIおやじ【親字】⇒ 親文字IIIおやじ【親父・親爺・親仁】〔「親父(オヤチチ)」の転という〕(1)父親を親しんで呼ぶ語。⇔ おふくろ「うちの~」「君の~」〔主として男性が仲間うちで用いる〕(2)職場などで, 自分の上長を親しんでいう語。「~さんが呼んでるぞ」
(3)店などの主人。「酒屋の~」
(4)年取った男性を親しんで, あるいは見下していう語。「坊主頭の北角の~が/雁(鴎外)」
(5)北海道で, ヒグマの俗称。 山おやじ。(6)江戸時代の廻船乗組の役名。 船方三役の一。 舵取りを担当, また水夫(カコ)を指揮して船内作業にあたる。 親司。(7)夫。「汝(ウヌ)が~は生きて居るはい/五重塔(露伴)」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.